札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「お言葉どおりこの身に」

更新日:2025.12.8

ルカによる福音書 第1章26‐38節

酪農学園宗教主事 朴 美愛 牧師

アドベントはラテン語Adventusの到来、即ち、神の御子イエスの到来、そしてAdventureの冒険の語源でもあります。アドベントは恵みと冒険の時で、私たちの信仰が問われる時でもあるのです。
天使はマリアに、「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」(28節)と言いました。いったい何がおめでとうか、恵みなのか、主が共におられるとは、何一つもわかりません、恐れ戸惑うマリアに天使は「身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。」(31節)と、とんでもない知らせがありました。そのことが事実ならば、婚約者がいるマリアの人生は終わってしまうことか、当時のユダヤの慣習によって姦淫を犯した女として石を投げられ殺されるのであります。
「どうして、私に」、恐れ戸惑っているマリアに「聖霊が、神の力」が包んでいると、親戚エリザベトのことを通して、神の慰めのお言葉がありました。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身になりますように。」(38節)と、マリアは神のなさることをすべて納得し、理解したからではありません。それでも、神に身を委ねて、従順を告白し、仕えて生きることを決断したのです。
このようなことは私たちの中にも起こることではありませんか。自分の人生が考えどおり、計画どおりではありません。私たちの人生にも目の前が真っ暗になるほどの事が起こるのです。私たちも恐れと不安に包まれる時があるのです。しかし、「お言葉どおりこの身に」と、神に従順する人にはその恐れが恵みの時になるのです。いずれは神のなさることを分かる時が来るのです。その事と時を信じて、私たちも「お言葉どおりこの身に」と、神に身を委ねていきましょう。
世の暗闇の事柄も納得できません、絶望しかありません、それでも、従順する人を用いて神の救いは実現されているのです。アドベントを救いの喜びの知らせを伝えつつ過ごし、皆が喜び祝うクリスマスを迎えましょう。アーメン

(2025年11月30日礼拝説教より)

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