札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「悪より救い出したまえ」

更新日:2015.11.30

テモテへの手紙 二 4章18節(新P395)

牧師:米倉 美佐男

「主はわたしをすべての悪い業から助け出し、天にある御自分の国へ救い入れてくださいます。主に栄光が世々限りなくありますように、アーメン。」(18節)

第五二聖日 問127–129
問127 第六の求めは、何ですか。
 それは、われらを試みにあわせず、悪より救い出したまえ、であります。
問128 この祈りは、どのように、終っていますか。
 国とちからと栄とは、限りなくなんじのものなればなり、であります。
問129 アーメンという、小さな言葉は、どういう意味ですか。
 アーメンというのは、これは真実であり、確かであるに「ちがいない」ということであります。

ハイデルベルク信仰問答で説教してきましたが最終聖日第52週となりました。「唯一の慰め」から始め、「アーメン」で終わります。この問答はプロテスタントの宝の一つです。
この最後の部分は3つに分けることができます。第1は主の祈りの6番目の祈り「我らをこころみにあわせず、悪より救い出したまえ」です。聖書はここまでです。第2は「国と力と栄とは限りなくなんじのものなればなり」です。この部分は教会が加え、完成させたものです。3つ目は祈りの結び「アーメン」です。
試みにあわせないとは、たとえ試みがあったとしてもそれに負けることがない、試みから守ってくださるという宣言です。悪とは神に属さないすべてのもの、悪魔とも訳せます。主イエスの荒野の誘惑に打ち勝たれた姿がそこにあります。私たちも誘惑と戦うのですが、われらに先立って悪と戦ってくださるお方がおられるのです。「国と力と栄」は、すべての力、権威は神のであって、私たちにはないということを示します。この部分の背景は歴代誌上29章に出てきます。この祈りは教会が祈り完成させました。「アーメン」の意味は真実です。私たちの祈りがその通りです、間違いありません、という意味ですが、それ以上に弟子や私たちのために主が祈られたアーメン(神の真実)なのです。主イエスが十字架で執り成しくださった祈りこそが真のアーメンなのです。

(2015年11月22日収穫感謝統合礼拝説教より)

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