札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「新しい生き方」

更新日:2019.10.21

ローマの信徒への手紙 7章1-6節 (新約282頁)

米倉 美佐男牧師

「しかし今は、わたしたちは、自分を縛っていた律法に対して死んだ者となり、律法から解放されています。その
結果、文字に従う古い生き方ではなく、霊に従う新しい生き方で仕えるようになっているのです。」(6節)

新しい生き方が求められます。パウロはキリスト者こそ神のご意志とご行為によって、律法からの自由を与えられた者であって、パウロが律法を廃棄したのではなく、神が律法を廃棄されたのだと言ったのです。パウロはここでローマの信徒たちもモーセの律法を知っている前提で話をしています。

ユダヤ教の律法が効力を有するのは、それを大事にしている人が生きている間のことで死ねばそうではない。結婚と言う例を出して語っているのは律法は妻を夫に結び付ける絆で、夫が生きている間は拘束性はあるが、夫が死ねばその関係性は失効し妻は自由となる。パウロが婚姻法を用いて法の原則を語るのは、キリスト者はみな律法の適用を受けることを示しています。彼がここで述べているのは死を取り上げて、新しい生への道、生き方を示したのです。

キリスト者として生かされるために、古き自分、律法に支配された生き方と決別して歩みなさいと勧めるのです。キリスト以前は皆、律法の下に歩んできました。そこにキリストの十字架の出来事、死が入ってきたのです。主イエスを信じる私たちは主によるバプテスマと共にキリストの死に渡されました。キリストと共に古き自分は死んだのです。古き自分と別れを告げ、律法から解放され、復活の主によって永遠の生命を与えられ、キリストに属する者とされたのです。イエス・キリストとの出会いが私たちを新しい生き方へと変えてくれたのです。それは律法の廃棄から始められたのです。新しい生き方は主イエスと共に歩む生き方です。そこに本当の自由があるのです。

(2019年10月13日礼拝説教より)

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