札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「思い悩むな」

更新日:2016.7.4

マタイによる福音書6章25-34節(新P10)

牧師:米倉 美佐男

「だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」(34節)

今朝お読みした箇所には何度も「思い悩むな」との言葉が出てきます。生活の中で生じる「思い悩み」を戒めています。「思い悩む」という語は、バラバラになる四分五裂する、という意味です。心が散り散り、ばらばらに乱れることです。

マルタとマリアの話の中に、妹のマリアがイエス様の話に聞き入り、姉のマルタの手伝いをしなかった時にマルタがいらいらして腹を立て、イエス様に訴えました。その時イエス様はマルタに「多くのことに思い悩み、心を乱している」と言いました。そして、無くてならぬものは多くない、いや一つだけだと諭されたのです。生活の中での思い悩みも信仰の問題です。では信仰を持てば思い悩みは無くなるでしょうか。無くなるにこしたことはないのですが。

無くなりません。それでは信仰を持っても、無意味なのでしょうか。いいえ、そうではありません。たとえ思い悩みが無くならなかったとしても大丈夫だというのです。主イエスはそれをお示し下さいました。最大の秘訣は「無くてならぬただ一つのことを」知ることです。信仰によって克服するのです。第二に31節でイエス様は「だから」と言って「何を食べようか」「何を飲もうか」「何を着ようか」と言って思い悩むなと申されます。何を第一に求めるのか?ということです。「神の国と神の義を求めよ」と。第三は34節「明日のことまで思い悩むな」です。その日の苦労は、その日だけで十分である。今この時今日一日のことに思いを集中しなさいと言うのです。それは思い悩みからの解放は主なる神にすべてを委ねるということです。私たちには必要なものはすべて備えられているのです。大きな恵みの内に生かされる幸いを感謝して日々の生活を送るのです。

(2016年6月26日主日礼拝説教より)

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