札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「世に打ち勝つ信仰(1ヨハネ10)」

更新日:2023.8.28

ヨハネの手紙一 第5章1-5節

小林克哉牧師

わたしたちが「神は愛なり」と心から告白できる時、わたしたちの生きている景色が変わります。世に打ち勝つ勝利が与えられることだと言ってもよいでしょう。「世に打ち勝つ勝利、それはわたしたちの信仰です。だれが世に打ち勝つか。イエスが神の子であると信じる者ではありませんか。」(5節)
何となく「神は愛なり」ではないのです。ぼんやり、ほんわか告白しているのではないのです。御父と一つであられる神、御子が真の人となって世に来られたのです。御子イエスさまは、わたしたちを罪と死から贖うために、身代わりとなって命を捨ててくださったのです。それほどの深く強く激しい愛で愛してくださり、神の愛を示してくださったのです。このイエスさまが神の子であることを信じ、「神は愛なり」と告白することができるのです。
世に勝利する。それは、神に背く世にあって、神の子イエス・キリストを信じ、互いに愛し合うことだと言えるでしょう。罪を告白し、十字架の愛と赦しを信じ、互いに愛し合うのです。弟子たちは十字架の時、イエスさまを見捨てて逃げ去りました。世に負け、イエスさまに離反し裏切ったのです。しかしイエスさまは弟子たちに言っておられました。「あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」(ヨハネ福音書第16章33節)
ご復活のイエスさまは裏切った弟子たちを愛し抜き、御もとに集め御言葉を語られました。弟子たちは再び神を愛し、互いに愛し合うことへ向かわせてもらったのです。イエスさまは世に勝利されており、弟子たちはその勝利にあずかることがゆるされたのでした。
わたしたちは世に負けてしまうように思うことがあるかもしれません。この世の価値観にのみ込まれ、離反や裏切り、分裂や憎しみに負けてしまうように思うことがあるかもしれません。しかしイエスさまは既に世に勝っておられます。わたしたちが勝つのではありません。イエスさまの勝利の恵みにあずかり世に打ち勝つのです。だから勝利の主を仰ぎ、神の子イエスさまを信じ、互いに愛し合い歩んで行くのです。アーメン。

(2023年8月20日礼拝説教より)

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