札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「新生」

更新日:2011.7.31

ヨハネによる福音書3章1-21節

牧師:米倉 美佐男

「神は,その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(16節)。
ニコデモという人がおりました。彼はパリサイ人でユダヤ人議会の議員です。当時のユダヤ人社会の中では地位も名誉もある人でした。

イエスにニコデモは言いました、「ラビ、わたしどもは、あなたが神のもとから来られた教師であることを知っています。」ニコデモはイエスを尊敬していたのです。ただ昼間どうどうと主に会いに行くわけにもいかず、夜の訪問となりました。彼にイエスが答えます。「はっきり言っておく。だれでも水と霊とによって生まれなければ神の国に入ることはできない。」人の心の内を知られるイエスはニコデモの心の内にある思いを見抜かれ、何をしたら救われるかを伝えたのです。「新しく生まれなければ」、救いを得ることなどできない。水と霊によって新しく人生を歩み出しなさい、と言われます。

もう1度生まれ変わることなどできないと彼は言います。もう1度母の胎に戻ることなどできない。肉から生まれる者は肉、霊から生まれる者は霊、その意味は神の国に入るには肉体的な生まれなおしではなく、霊によって神の支配のうちに生かされる者となりなさいと言う事です。キリストに出会い、古き我に死に、新たに神の子として生かされるのです。人間の思いではなく神のみ旨を求めて生かされるのです。「どうしてそんなことがありえましょうか」それが人の思いです。信じる者が永遠の命を受けるために天から降って来て天に帰る。それは十字架に向かうことを示されたのです。御霊によって生まれる事が出来るのは、イエスが十字架に上げられ、私たちの罪を贖って下さったからです。そのことを信じる事によって私たちは新しく生まれる事が出来るのです。

(2011年7月31日礼拝説教より)

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