札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「備えの道」

更新日:2013.12.24

ヨハネによる福音書14章1-6節(新P196)

牧師:米倉 美佐男

「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。」(14章1節)
アドヴェントの第3週です。備えをしてクリスマスを迎えましょう。讃美歌241番「来りたまえわれらの主よ」はスイスのフランス語圏でアドヴェントに歌われるノエルです。フランス語ではクリスマスもキャロルもノエルです。歌詞のように、主を待ち続ける民に、永遠の主である御子イエス・キリストが来てくださるように、我らの歌う喜びの讃美が天に届くようにと歌うのです。

聖書を読むと、驚くことにまことの光であるキリストが来られたにもかかわらず、人間の側では充分な備えの場を用意していません。世界の片隅で、ひっそりと、知る者しか知らない仕方で主イエス・キリストはお生まれになりました。しかし、そこにも福音と呼ばれる大いなる出来事があります。人間の側の不用意にもかかわらず、主なる神は一切おかまいなく、独り子をお与えくださったのです。いつも主は必要なもので満たしてくださいます。「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。」(14・1)と言われます。

この言葉は、イエス様の最後の晩餐でのお言葉です。いわば弟子たちに残された遺言です。心を騒がせるなと言われても心は騒ぎます。主のお言葉は、ただ心配するなとか動揺しないようにと言うのではありません。そうではなくどのような状況でももうあなたたちは、心を騒がせなくてよい、騒がせるなと命じられるのです。信じるべきものを信じて、主なる神と私を信じて歩みなさい。そうすれば本当に戦うべきことから逃げずに、おおしく立ち向かうことができるのだと言うのです。主に信頼して備えの道を歩むなら必要な場所を備えて頂けるのです。「わたしは道であり、真理であり、命である。」神の救いから漏れることのないように主を信じて進みましょう。

(2013年12月15日礼拝説教より)

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