札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「主だ」

更新日:2013.7.1

ヨハネによる福音書21章1-14節(新P211)

牧師:米倉 美佐男

「弟子たちはだれも、「あなたはどなたですか」と問いただそうとはしなかった。主であることを知っていたからである。」(12節)
場所はティベリアの湖(ガリラヤ湖)です。2節にシモン・ペトロ、トマス、ナタナエル、ゼベダイの子たち、ほかの二人の弟子たちが集結していたと書かれています。ペトロが「わたしは漁に行く」と言うと彼らも「わたしたちも一緒に行こう」と言って一緒に舟に乗り込みました。しかし、その夜は何もとれませんでした。

夜が明け、岸にイエスが立っておられます。それがイエスだとはだれも分かりません。主が「網を舟の右側に打て」と言われ、彼らがその通りにして網を引き揚げると、たくさんの魚がとれました。大きな魚が153匹だったと記録されています。イエスの愛しておられた弟子がペトロに「主だ」と言います。ペトロはあわてて上着をまとって湖に飛び込みます。少しでも早くイエスのところに行こうとしたのです。

弟子たちが魚のかかった網を引いて陸に戻った時、炭火がおこしてありました。その上に魚がのせてあり、パンも用意されていました。主が食卓を準備してくださったのです。大事なことが二つあります。この時、弟子たちはもうだれもイエス様に「あなたはどなたですか」と問う者はいません。みな主だと分かっていたからです。二つ目は主の食卓が用意されたということです。ここに、主の十字架と復活後の教会の姿があるのです。日常の生活の中で主が共にいてくださる。だからどの様な状況にあっても動じなくて良いのです。復活の主がいてくださることを知りながら以前の生活に戻るような者たちに、主イエスは「恐れるな」と言われます。復活の主は今も生きて私たちと共にいてくださるのです。主の証人として、私たちは招かれているのです。

(2013年6月23日礼拝説教より)

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