札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「救いは近づいている」

更新日:2020.4.27

ローマの信徒への手紙13章14節 (新約293頁)

米倉 美佐男牧師

「あなたがたは今がどんな時であるかを知っています。」(11節)

新型コロナウィルス禍の報道によって今の時代は世界中が危機的な状況を共有しています。不安や恐れが蔓延しています。毎週礼拝を献げることが当たり前ではなくなって
います。教会は自らの自虐性や不遜、傲慢で礼拝を継続するのではないのです。この日が安息日だから礼拝を献げるのです。日常の生を継続するためには多くの人々は食事を欠かすことはしません。キリスト者にとっては信仰の糧であるみ言葉をいただく礼拝は欠かせないのです。ここに本当の安息があるからです。神に感謝を献げるのです。

もちろん細心の注意を払って危険を避ける知恵は持たなければなりません。隣人愛と、救いの時の近さがここには記されます。パウロが感じたことは、当時の状況の中でロ
ーマの同信の者たちと共通に持ちたいと願っていた大事なことでした。国に対しても権利の主張だけでなく義務も果たすべきと、納べき税を払いなさいとの勧めをし、誰に対しても互いに愛し合うこと以外には借りがあってはならないと教えました。

さらにこの時代の中で教会がすべきことを教えています。それは神のご計画の時をこの世に知らせることでした。主の十字架と復活を通して終末時における信仰者の歩み方、生活を示します。古い時代は過ぎ去り、新しい時代への移行が始まっているのです。救いは近づいた。救いの完成の時、終末がすぐそこまで来ている。これらは当時の時代の緊迫感を持って語られています。いつの時代も教会はそのようにして歩んできたのです。現状をいたずらに恐れず、今なさねばならぬことは何か、古の信仰者の語った、「たとえ明日この世が滅びても、私はリンゴの木を植える」真の希望がどこから来るのかを思い起しましょう。

(2020年4月19日礼拝説教より)

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