札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「ギフト」

更新日:2021.5.31

使徒言行録 2:1-11(神214頁)

ディヴァン・スクルマン宣教師

言語は、神さまからその民族に与えられるギフトと思います。または、その民族の身分証明書でもあります。私たちは異なる歴史や文化を学びながら、お互いを尊重し、信頼関係を作らなければならない。また言語は神様からいただく祝福であると信じている。ペンテコステの出来事にある通り、与えられた言語を他の人と分かち合い、証しし、共に賛美することによって、神さまは喜ばれるでしょう。聖霊降臨日(ペンテコステ)はキリスト教の三大記念日の一つです。キリストの復活を祝うイ―スターの日から五十日目に当たる日に、イエスの弟子たちに聖霊が降ったことから、この記念日を「ペンテコステ」という名前で呼んでいます。教会の誕生日とも言われています。
聖霊降臨という大きな出来事には、三つの超自然的なしるしを伴っておきました。第一は、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響きました。「風」は霊の降臨を表現しています。第二は、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまりました。「舌」は言葉を表しています。聖霊は「言葉」の賜物を伴って臨んだのです。第三は、聖霊に満たされた一同が、御霊の語らせるままに語る者となり、「ほかの国々の言葉」で話しだしました。彼らは主のよみがえりを証言し、福音を伝える者になりました。彼らは神の偉大な業について語り、神を賛美したのです。違う背景を持つそれぞれが、しかし「同じ福音」を聞いていく。違う者同士が、お互いの違いを尊重し合い、でも、共に生きることを認めていく。そのことを、「使徒言行録」の物語は表現しようとしていると思うのです。主イエスが昇天の時、「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」(使徒言行録1:8)と告げたことが起こったのです。聖霊はイエスの十字架と復活を証言する力であり、教会を全世界へと押し出す原動力です。私たちの上に聖霊が満たされて、今週の歩みの原動力となりますように。

(2021年5月23日礼拝説教より)

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