札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「新しい生き方(マタイ㊲)」

更新日:2024.12.2

マタイによる福音書第9章14-17節

小林 克哉 牧師

1878年11月25日、メソヂスト教会は札幌巡回区を定め、この地での伝道を正式にスタートしました。当時の人々にとって、キリストの教会が宣べ伝える天地創造をされた唯一の神、神に背く人間の罪を赦すため十字架で死なれたイエス・キリストの愛は全く新しい教えであり、それを信じる者の生は新しいものだったでしょう。
イエスさまとその弟子たちの生き方は、当時の人々からすると全く新しいものでした。そのため、それまでの伝統や習慣を重んじていた人々は、イエスさまのこと、その弟子たちの姿が理解できなかったようです。実は、新しいと言っても、イエスさまは神と共にある人間の本来ある姿を教え、その生に弟子たちを招いておられたのでした。
イエス・キリストによる新しさ、それは天の国の新しさ、天の国で実現することになる姿です。徴税人も罪人も、イエスさまの十字架の贖いの御業のゆえに罪赦され、天の国の祝宴に招かれ、喜び楽しみ、神を賛美するのです。当時のユダヤ人たちが考えていたこととは違ったのです。
人間の努力により義とされ、救われ、天の国に入ろうとする生き方。人間の業に生きる。それは古い生き方です。「わたしが・・・・」「人間が・・・・」という主語の生き方と言ってもよいでしょう。イエスさまが示されたのは神の御業です。神の愛、神の恵みによる生き方です。「神が・・・・」「イエスさまが・・・・」という主語の生き方と言ってもよいでしょう。それが聖書の教える新しい生き方です。天の国の招き、天の国の祝宴の姿がそこにあるのです。
伝道開始147年を迎え、今わたしたちの教会の礼拝はコロナ禍を経て、新しい人たちが多く集まってきています。主はわたしたちの群れを御言葉により今も新しくし、伝道開始150年へと向かわせてくださるのではないでしょうか。
「新しいぶどう酒を古い革袋に入れる者はいない。そんなことをすれば、革袋は破れ、ぶどう酒は流れ出て、革袋もだめになる。新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ。」(17節)イエスさまは、あなたたちを新しい革袋にしようと言ってくださるのです。アーメン

(2024年11月24日礼拝説教より)

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