札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「皇帝に上訴」

更新日:2011.3.6

使徒言行録25章1-12節

牧師:米倉 美佐男

フェストゥスは、着任するとすぐに、エルサレムに上ります。フェストゥスがエルサレムに行ったとたん、祭司長やユダヤ人のおもだった人々が、パウロを訴え出ました。
彼らはパウロをエルサレムに呼び戻すことを執拗に願いました。パウロを殺そうとする陰謀をいまだ画策していたからです。フェストゥスはこの要請に対してはかなり慎重に対処しています。ユダヤ人指導者の要求にはすぐに乗ることはしませんでした。これからカイサリアに帰るので、自分と一緒にあなたがたのうちの有力者が来てパウロを告発したら良いだろうと勧めました。

前任のフェリクスと違いフェストゥスは物事の処理が非常にスピーディでした。カイサリアに戻るや否や翌日、裁判の席に着いてパウロを呼び出し、事を計っています。パウロが出廷するとエルサレムから下ってきたユダヤ人たちがすぐに法廷に現れていますので、フェストゥスの言った通りに彼と同行してユダヤ人の指導者たちもきたのです。ユダヤ人たちはパウロを囲んで重い罪状をあれこれ訴えましたが、罪状に対しては何ら確かな証拠を上げることができませんでした。

パウロの答弁が次に記されますがその内容は今までの繰り返しでした。ここでははっきりと三つの責任の対象、すなわち律法、宮、皇帝(カイザル)をあげています。律法に対しても、神殿に対しても、皇帝に対しても何も罪を犯したことはない。これに対しフェストゥスはパウロに「エルサレムで自分から裁判を受けたいと思うか?」と尋ねます。先にはエルサレムでユダヤ人の要求を退けたのに。ここでの一番の注目はパウロの答えです。フェストゥスにとってもユダヤ人にとっても意外なほど強硬にパウロは皇帝に上訴すると言ったのです。この発言が決定的になってパウロのローマへ行く道は敷かれたのです。

(2011年3月6日礼拝説教より)

前のページに戻る