札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「サタン、引き下がれ」

更新日:2017.8.7

マタイによる福音書16章21-28節(新約P32)

米倉 美佐男 牧師

「ご自分が必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている。」(21節)
主イエスはペトロのキリスト告白がなされた出来事の後、弟子たちへ告げます。それが冒頭のみ言葉です。主は死を前にし、弟子たちへ遺言を送ります。苦しみを受けて殺され、三日目に復活するということです。それは十字架と復活の出来事の約束でありました。

弟子たちは主の言葉を聞いてどう思ったのでしょうか。ペトロがすぐに反応し言います。彼はイエスをわきへお連れして、いさめ始めて「主よ、とんでもないことです。そんなことがあってはなりません。」(22節)。先生がとんでもないこと、聞きたくないことを言われたので、それでも精一杯冷静に申し上げました。それに対し主イエスは「サタン、引き下がれ。あなたはわたしの邪魔をする者。神のことを思わず、人間のことを思っている。(23節)。きつくお叱りになりました。

「サタン」と言われた理由は、神のことを思わず、人間のことを思っているからだと。ただ神のこと、み旨のみを求め、各自自分の十字架を背負ってわたしに従ってきなさい、と言われます。あなたがたに必要なのは永遠の命、本当の救いなのだと。主に従う者は、主と共に主イエスの十字架を負う者とならせていただくのです。十字架を負うと言う事は己の命をかけることです。ただ自分の病気や不幸、それらの重荷を自分の十字架だとはき違えないようにすべきです。十字架を負うとは私たちのために十字架にかかられた、キリストの十字架を我が十字架とて負うのです。負いきれるでしょうか、心配無用です。主が共に負って下さいます。感謝を持って主イエスを信じて従うのです。肉の命を守ろうとすれば永遠の命は得られず、キリストのために命を献げる時に、永遠の命を得ることができるのです。

(2017年7月30日主日礼拝説教より)

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