イエスさまはファリサイ派やサドカイ派の人々とは全く違う仕方で天の国の門を開いてくださったのです。善い人は天国に行けるとか死んだらおしまいという考えの人々とは違ったのです。それは、イエスさまがメシア（キリスト）＝救い主として、生ける神の子としてわたしたちを救ってくださるという仕方においてです。
「シモン・ペトロが、『あなたはメシア、生ける神の子です』と答えた。すると、イエスはお答えになった。『シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。』」（16-17節）この告白の直後、イエスさまが十字架の死について告げられると、ペトロはそのようなことがあってはなりませんと言いました。ペトロは完全には理解していませんでしたし、十字架のこともよくわかっていなかったのです。
そのようなペトロにイエスさまは言われました。「あなたはペトロ（岩の意）。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。わたしはあなたに天の国の鍵を授ける。」（18-19節）完全でも完璧でもないペトロに、生ける神は働かれ、示され、告白させてくださったと言うのです。完全でも完璧でもないわたしたちに、神が働いてくださり、ペトロを、弟子たちを、教会を用いてくださるのです。
ある方が「母が残してくれたもので一番のものは信仰です」と言われました。その方は母親とよくけんかにもなっていましたし、愚痴や不平もありました。完全、完璧に母親ではなかった。しかし、その母親を通して神さまは、イエスさまを救い主と告白する信仰を与えられたのです。天の国の鍵を開けてくれたのです。
わたしたちは罪があり、欠けがあり、弱さがあります。しかしそのようなわたしたちに、キリストの教会に、天の国の鍵が授けられているのです。この町に住む人にどうして福音を伝えずにいられるでしょうか。イエス・キリストがあなたを救ってくださいます。あなたもいっしょに、イエスさまに告白しましょう。「あなたはメシア、生ける神の子です。」アーメン